Global FACTORYグローバル生産拠点
A1 & M1The Global Factory
世界市場に向けて歯科医療用機器・外科医療用機器・一般産業用切削機器を供給するナカニシの製造中核工場が「A1」および「M1」です。
栃木県宇都宮市と鹿沼市の境界に位置する宇都宮西中核工業団地内にナカニシの部品工場「A1」が立地しています。歯科・外科・機工事業の製品群を構成する精密部品をA1工場で一貫生産しており、その内製率は約90%を誇ります。A1工場で使用される電力はすべて再生可能エネルギー(太陽光発電等)となっており、森林吸収由来のJ-クレジット(カーボンクレジット)の活用を含めて、カーボンニュートラル(*)工場として操業しています。
A1工場から10kmほど離れたナカニシの本社敷地「SUNNY CAMPUS」内に組立工場「M1」が立地しています。A1工場で生産された精密部品はM1工場に運び込まれ、組立・包装・検査の各工程を経て完成品となり、世界各地に向けて出荷されていきます。省エネ設備の導入や再生可能エネルギーの活用など、ナカニシのサステナビリティ経営を体現したカーボンニュートラル(*)工場として操業しています。
* GHGプロトコル スコープ1およびスコープ2においてカーボンニュートラルを達成、PAS2060準拠に係る第三者保証報告書を受領。
A1
歯科事業・外科事業・機工事業の各製品の精密部品を製造
竣工時期:2018年3月 延床面積:約14,000平米 ※隣接するA1+工場を含めると約20,000平米
A1 コンセプトA1 Concept
A1は生産棟と厚生棟で構成されています。生産棟では300台を超えるCNC旋盤が24時間稼働し続け、ミクロンオーダーの加工精度を保つため、精密部品の仕上工程である超精密研削エリアは恒温室として通年23±1°Cになるよう温度管理しています。また生産棟全体を通してオイルミスト対策にも徹底するべく高水準の環境衛生設備を完備しています。生産棟の南側に隣接する厚生棟では森を眺めるテラスと、ガラス張りの明るいカフェテラスを設置しました。厚生棟は夏季の強い日差しを和らげる「ポルティコ」と呼ばれる長いテラス空間に面しており、この「ポルティコ」のファサードデザインには黄金比という生命の成長螺旋の生成比を応用しました。また、列柱間隔は諸室の配置と連動した合理的な建築構造によって決定しており、ドヴォルザークの交響曲「新世界より」の楽譜を参照した調整を施し、強さと美を表現しています。
建築設計Architect
MET株式会社(旧 北川原温建築都市研究所)
北川原 温
元東京藝術大学教授
日本芸術院賞
日本建築学会賞
日本建築家協会建築大賞
AIAジャパンデザイン賞等を受賞

M1
組立工場/修理センター/部品・完成品倉庫
竣工時期:第一工区(組立工場)2024年4月 第二工区(修理センター/倉庫スペース)2025年4月 延床面積:約20,000平米
© Kenya Chiba
M1 コンセプトM1 Concept
M1はこれまで増改築が繰り返された既存生産工場群の集約と生産体制の強化を目的とした中核工場の位置づけで計画されました。敷地を可能な限り有効に使えるよう建築のフットプリントを最大化しつつ高さを低く抑えることで周辺環境への圧迫感の軽減、修景への配慮と同時に生産ライン効率化と従業員の上下移動の省力化を図りました。そして昨今の建設コスト高騰に配慮して外壁には汎用性の高い素材を採用しつつ、ディテールなどの最小限の工夫によりナカニシに相応しい洗練された佇まいを目指しました。新工場の最上階は、従業員の憩いの場となるカフェテリアや健康増進スペース、デッキテラスが計画され、深岩山や大芦川流域、御幣岩などの四季が感じられる豊かな自然環境の眺望を享受します。これまで築き上げられたナカニシの伝統や歴史に調和しつつさらなる進化をもたらすことで、新たな価値創造へとつながることを願っています。
建築設計Architect
MET株式会社(旧 北川原温建築都市研究所)
北川原 温
元東京藝術大学教授
日本芸術院賞
日本建築学会賞
日本建築家協会建築大賞
AIAジャパンデザイン賞等を受賞
