代表取締役社長執行役員 中 西 英 一

コロナ禍以降に続いてきた世界的な需要拡大の局面は一巡し、2023年に入ると需要の反動減に見舞われました。このような中、歯科・外科・機工の各事業における積極的な営業活動が功を奏して前期並みの販売水準を維持したほか、円安の進行や企業買収で収益がかさ上げされたことで、売上高・EBITDAは過去最高となりました。また、DCI社の買収に関連して一過性の特別利益を計上したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は大幅増益となりました。

当社は、中期経営計画「NV2025+」の実現と、さらにその先の未来への飛躍を目指して事業基盤の強化を図ってきました。開発機能の強化を目指した本社R&Dセンター「RD1」は2017年に竣工し、生産機能の強化に向けて、部品工場「A1」が2018年に、「A1+」が2022年にそれぞれ竣工しました。そして、現在建設を進める新しい組立工場「M1」は、第1工区が今年4月に竣工予定で、残る工区も来年春には竣工を迎える見込みです。これにより、ナカニシが数年来進めてきた事業基盤強化のための設備投資が完結します。強固に築き上げた事業基盤を最大限に活用し、さらなる事業拡大と収益性向上を目指してまいります。

また、ナカニシグループとしての成長を加速するべく、2022年にドイツ・イエガー社を、2023年に米国・DCI社および中国・リファイン社をそれぞれ買収しました。いずれもナカニシの歯科事業・機工事業をさらに強化・発展させるための買収であり、現在、イエガー・DCI・リファインとのシナジー創出を目指して、全社を挙げて取り組んでいます。世界に広がるナカニシグループの全従業員がONE TEAMとなって、さらなる高みを目指して前進して続けてまいります。

株主の皆様におかれましては、今後とも当社の成長にご期待いただくとともに、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。